2018年2月6日の『名医とつながる!たけしの家庭の医学』は、中性脂肪を減らしたり、糖の吸収を抑える働きのあるスーパー食材・菊芋<キクイモ>を紹介します。
菊芋に含まれるイヌリンという成分が、カギを握るということです。
そこで当サイトマミィでも、菊芋やイヌリンについて独自に調べてみたことを、番組テーマに沿ってわかりやすくお伝えしていきたいと思います。
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キクイモ【菊芋】とは?
キクイモ【菊芋】について、まず解説します。
菊芋は、菊のような黄色い花を咲かせる、強い生命力と豊富な栄養素をもつ植物です。
食用にされるのは根に付いた生姜のようなかたまりの部分で、芋という名前がついているものの、主成分はでんぷんではなく「イヌリン」という水溶性食物繊維です。
イヌリンを含む食べ物の中で、最も多く含有しているのが菊芋なのです。
菊芋のイヌリンについて知りたい!
菊芋の主成分、イヌリンについてさらに詳しく説明しましょう。
イヌリンは構造が複雑なため、人間の消化酵素では消化吸収することができません。
体に入ると、腸内で善玉菌の働きを助けるプレバイオティクスとして働きます。
プレバイオティクスは英国の微生物学者Gibsonによって1995年に提唱された用語で、プロバイオティクスが微生物を指すのに対してプレバイオティクス(prebiotics;pre 前に、先立って)は、①消化管上部で分解・吸収されない、②大腸に共生する有益な細菌の選択的な栄養源となり、それらの増殖を促進する、③大腸の腸内フローラ構成を健康的なバランスに改善し維持する、④人の健康の増進維持に役立つ、の条件を満たす食品成分を指します。
引用元:https://institute.yakult.co.jp/dictionary/word_3.php
ちょっと難しいですが、腸にとってとても良いものという感じですね!
番組では、イヌリンは中性脂肪を低下させる働きや、糖の吸収を抑える働きがあると紹介しています。
そこで、イヌリンの優れた健康効果についてみていきましょう!
糖の吸収を抑える働き
イヌリンは腸内で水分を吸収すると、どろどろしたゲル状になって余分な糖分や炭水化物の吸収を緩やかにします。
また、インスリンの分泌を促すホルモン(インクレチン:GLP−1)の分泌を促進させるため、血糖値の急上昇を抑制します。
中性脂肪の減少
余分な糖や炭水化物の吸収が抑えられるので、中性脂肪がたまるのを防ぎます。
整腸・便通改善
イヌリンはヒトの体に吸収されずに善玉菌のエサとなり、腸内を整えます。
また、腸にたまった有害物質を吸着して体外へ排出する働きもあるので便通が改善します。
その他の健康作用
イヌリンがナトリウムと結合して吸収を抑えるので塩分の摂り過ぎを防いだり、コレステロール値を下げたり、今話題の糖化を予防したりする働きがあります。
また、美肌やエイジング対策にも良いといわれています。
菊芋にはこのように様々な健康効果が期待されているのです。
東京女子医科大学の出村博名誉教授が行った、肥満傾向の人に菊芋を7カ月摂取してもらうという治験では、血糖値は平均38.5mg減少し、血圧や中性脂肪もそれぞれ減少したという結果が報告されています。
また、ハンガリーでは2型糖尿病の治療にキクイモが利用され、効果を得られたというデータもあるようです。
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徳島県美馬市のキクイモプロジェクト

徳島県美馬市ではキクイモプロジェクトという、菊芋の栽培や関連食品の開発・販売など菊芋を特産品として積極的にPRする取り組みをしています。
野菜としてのキクイモの他、キクイモ粉末やキクイモチップス、キクイモ入りそうめんなどが商品化されています。
また、2017年には徳島県小松島市の小松島西高校が、徳島県産のレンコンとキクイモを使ったアイスクリームを開発し、話題となりました。
このように、キクイモの栄養価に注目し、県をあげて普及に取り組んでいるということです。
イヌリンを含む身近な野菜とは?
キクイモ以外に、イヌリンを含む身近な野菜を紹介します。
イヌリンは、小麦や大麦などの穀類や、エシャレット・チコリ・タマネギ・ニラ・ニンニク・ゴボウ・ヤーコンなどに含まれています。
ただ、含有量に関してはやはりキクイモがダントツなので、イヌリン摂取を目的とするならばキクイモを食べるのがよいでしょう。
生のキクイモが身近に手に入らないときは、粉末やサプリなどで摂るのもおすすめですよ。
キクイモを加工食品で食べる場合には、原材料に余計な添加物が入っていないか確認し、なるべくキクイモ成分だけで作られているものを選ぶようにしましょう。
ほぼキクイモだけで作られた、高純度のキクイモサプリもありますよ。
まとめ
イヌリンにはたくさんの優れた健康効果があり、さらにイヌリンをたっぷり含んだ野菜がキクイモだということがわかりました。
もし、生のキクイモが手に入る機会があったらぜひ食べてみてください。
シャキシャキした歯ごたえとほのかな甘みがとてもおいしい野菜です。
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