2017年4月21日NHKの番組、あしたも晴れ!人生レシピの中で腸内細菌の力についてとりあげられました!
腸内細菌は、肥満、糖尿病、うつ病、肌のしわと、健康や美容にさまざまな影響を及ぼしています。
腸内細菌の働きをうまく利用することで、美や健康を思うままに手に入れる方法を独自に調べてみました。
腸内細菌が作り出す物質や、どんな食べ物がどんな細菌を活発にするのかなど、知りたい情報満載です!
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腸内細菌について
はじめに、腸内細菌とは何かについて説明します。
私たちの腸には、1000種類以上、100兆個以上の腸内細菌が「腸内フローラ」というお花畑を作って生息しています。
腸内細菌は、体にとっていい働きをする「善玉菌」と、がんや様々な病気のもととなる「悪玉菌」、そしてどちらにも属さない「日和見菌」の3種類に分けられます。
この腸内細菌のバランスのことを「腸内環境」といい、健康な人であれば善玉菌20%、悪玉菌10%、日和見菌70%の割合だといわれ、善玉菌優勢の方が腸内環境が良いということになります。
最近の研究では、見た目の老化や更年期障害、肥満や糖尿病、がんなどになりやすい体質も、腸内細菌が関連していることがわかってきました。
善玉菌と悪玉菌のバランスは、食事やストレス、加齢などによって変化するため、腸内環境をよくするには生活習慣の工夫が大切です。
腸内細菌の働き
次に、腸内細菌の働きについて具体的にみていきましょう。
善玉菌の働き
善玉菌の代表的なものは、乳酸菌やビフィズス菌などです。
よくヨーグルトに配合されていますね。
善玉菌は私たちの腸の中で次のような働きをします。
・病原菌やウィルスへの抵抗力、免疫力をアップさせる
・食べ物の消化や吸収を助け、排便環境を改善する
・コレステロール値を低下させる
・しわなど肌トラブルを解消、改善する
ということは、たくさんの善玉菌がよく働いてくれれば、私たちはいつまでも健康で若々しくいられるということですね。
そのためには、善玉菌を増やすことと、善玉菌の働きを良くすること、この二つを同時にすることが大切です。
ではどうしたらいいのかというと、善玉菌のエサとなる栄養を積極的に摂ればいいのです。
善玉菌を活性・増殖・繁栄させるのに効果的な栄養は、食物繊維、エンテロコッカスフェカリス(通称フェリカス菌)やオリゴ糖だといわれています。
悪玉菌の働き
悪玉菌は大腸菌やウェルシュ菌などに代表される、身体に様々な不調を起こす腸内細菌です。
このような症状が目立つ人は、悪玉菌が優位になっている可能性があります。
・お腹が張る
・肌荒れ
・口臭
・全身倦怠感
・風邪をひきやすい
悪玉菌の増殖は、食生活やストレスが大きくかかわっています。
悪玉菌は肉類のタンパク質やアミノ酸を餌に生育し、有毒物質を放出して善玉菌の働きを抑制します。
悪玉菌は身体全体の免疫力を低下させ、風邪や胃腸炎への感染率を高めたり、有毒物質から発がん性物質を作り出したりするので、このような腸内環境を持つ人は一刻も早く改善させなければなりません。
では、どうすればいいのかというと、先に善玉菌を増やす・働かせる方法としてご紹介した、善玉菌のエサとなる栄養を積極的に摂り、ストレスをためないように過ごすことが大切です。
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腸内細菌のエサとなる食事
腸内細菌を増やしたリ、活性化させる食事を紹介します。
ポイントは、何度も説明した「乳酸菌・オリゴ糖・食物繊維」です。
乳酸菌を多く含む食べ物は、ヨーグルト、チーズ、納豆、味噌、キムチなどの発酵食品です。
オリゴ糖はきなこやごぼう、たまねぎや、いんげんやエンドウ豆などの豆類に多く含まれています。
食物繊維は野菜や果物に多く含まれます。
レタスやセロリなんかが思い浮かぶと思いますが、実は同じグラム数だと海藻やきのこ類の方が多いんですよ!
特定の食べ物による腸内細菌の働き
特定の食べ物を食べると、腸内細菌をピンポイントに刺激して、有効物質を作って働くこともあります。
・大豆→エクオール
大豆製品を食べると、成分中の大豆イソフラボンを腸内細菌が分解して「エクオール」という物質を生成します。
エクオールは女性ホルモンに似た働きをし、美肌や更年期障害の軽減などに効果があるといわれています。
・納豆→納豆菌
納豆に含まれる納豆菌は熱や酸に強く、腸内で活性化して善玉菌を増殖させます。
それだけでなく、サルモネラ菌や病原性大腸菌、カンジダ菌など、悪玉菌の活動を弱める働きもあります。
・麹菌やきのこ類→βグルカン
みそや塩麹、甘酒などに含まれる麹菌ときのこ類にはβグルカンという免疫力を高める成分が含まれ、乳酸菌と一緒にに摂取することで人間の生体防衛機能を高め、アレルギーを抑制するといわれることから、花粉症などに効果があると期待されています。
・ナタデココや食酢→酢酸菌
酢酸菌は腸内を酸性にする作用があり、酸性を好む善玉菌を活性化させます。
・コーヒー→クロロゲン酸
コーヒーポリフェノールの一種クロロゲン酸には、腸内の乳酸菌を成長させる効果があります。
またクロロゲン酸が大腸に到達すると、大腸に有益な効果をもたらす可能性があるということもわかっています。
このほかにも、腸内にいる乳酸菌の一種バクテロイデス菌は、腸内で短鎖脂肪酸という物質を増やします。
短鎖脂肪酸は脂肪の蓄積を防ぐ上に脂肪を燃焼させる重要な物質で、これを増やせば肥満の解消に効果があります。
さらに短鎖脂肪酸はインスリンの分泌も活発にするので、糖尿病治療にも効果があるといわれています。
良い腸内環境のための心掛け
腸内環境は毎日の積み重ねで整っていくものです。
そのため、日々の食事で心がけたいことをあげてみます。
・たっぷりの野菜や適量のフルーツ、未精製の黒い穀物などから食物繊維をしっかり摂ること。
・動物性食品の摂りすぎに注意し、摂るなら消化を助ける酵素が豊富な生の野菜類を一緒に食べること。
・発酵食品などからビフィズス菌や乳酸菌を毎日摂ること。
・ビタミンやミネラルをしっかり摂ること。
こうしてみると、まさにイメージ通りの「美容と健康に良さそうな食事」ですね。
このような食事がなぜ美容と健康にいいのかというと、腸内細菌が好む食事だったからなんですね。
腸内環境が美と健康のカギを握る、という意味が理解できました。
腸内細菌の力のまとめ
知れば知るほど腸内細菌は奥が深いです。
生まれたばかりの赤ちゃんの腸は善玉菌だらけだといいますが、年を取るにつれ善玉菌は減っていき、意識してケアをしないと悪玉菌がどんどん幅を利かせてきます。
食生活に気を付け、ストレスをためず、十分な睡眠と適度な運動を日課にして、元気な腸を目指しましょう。
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