2017年6月6日放送の【たけしのみんなの家庭の医学】のテーマは、『スーパー栄養素【鉄分】&名医が教える【スーパー体内物質】&【医療費】で損しない方法SP』です。
スーパー体内物質の正体は、ずばりエクオール。
まずはエクオールとは何か、体内のエクオールを増やすにはなど、エクオールについてのあれこれを解説します。
そして次に、鉄分が不足するとどうなるのか、鉄分の効率的な摂り方などをまとめてみました。
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もくじ
エクオールとは
身体を老けさせないためのスーパー体内物質、エクオールとは一体どんなものなのでしょうか。
エクオールとは、大豆に含まれる大豆イソフラボンから生産される物質です。
大豆イソフラボンは、女性ホルモンと似た働きをするということを聞いたことはありませんか?
大豆イソフラボンの摂取は、日本人女性の乳がんや脳梗塞、心筋梗塞のリスクを低下させ、男性の一部でも前立腺がんのリスクが低下するという研究報告もあります。
また、女性ホルモン様作用によって、更年期障害の緩和や美肌にも効果があるといわれています。
ですが、いくら大豆イソフラボンを摂取しても、効く人と効かない人がいるというのです。
その秘密がエクオール。
大豆イソフラボンを摂取したとき、そのまま吸収されてしまう人と、大豆イソフラボンからエクオールという物質に一度変換されてから吸収される人がいます。
そしてエクオールの方が、より高い効果を得られるということがわかっているのです。
エクオールを作れる人と作れない人の違いは○○環境?!
エクオールを体内で作れる人と作れない人は、ある環境に違いがあるからです。
エクオールを作るためには、「エクオール産生菌」という腸内細菌が必要です。
エクオール産生菌は、大豆イソフラボンをエクオールに変換してくれる働きをすることからその名が付きました。
つまり、腸内にエクオール産生菌がいてこの菌が活動している人がエクオールを作れる人というわけで、作れない人との差は腸内環境にあったのです。
日本人でエクオールを作れる人の割合は約50%と言われ、欧米の20~30%と比べると高いといえます。
これは、日本人が昔から醤油や味噌、納豆など大豆製品をたくさん食べてきたことと関係があるのかもしれません。
エクオールの効果
エクオールにはたくさんの嬉しい効果がありますが、主なものは次の通りです。
・骨粗鬆症予防
女性ホルモンは、骨からカルシウムが溶け出すのを押さえる効果があります。
更年期を迎えた女性が骨粗しょう症になりやすいといわれるのは、女性ホルモンの減少によるものです。
エクオールは女性ホルモンと似た働きをするため、エクオールを自分で作れる人は骨粗鬆症になりにくいのです。
・更年期障害の症状の緩和
エクオールが更年期のホットフラッシュ(ほてり)や首や肩のこりを和らげるという研究報告があります。
これも、エクオールの女性ホルモン様作用によるものです。
更年期障害の症状で婦人科を受診すると、エクオールのサプリを処方してくれるクリニックも増えているみたいですね。
・美肌
エクオールには目じりのしわを抑える効果があるという研究報告があります。
また、女性ホルモンが活発に分泌されていると肌や髪がツヤツヤになることから、女性ホルモンと似た働きをするエクオールにもこうした効果が期待されます。
・食欲抑制効果
愛媛大学の研究論文で、おもしろいエクオールの実験がありました。
ラットでの実験なのですが、エクオールは雌に特異的な食欲抑制効果がみられた、というものです。
ヒトへの効果は不明ですが、もしラットと同じように作用するなら、ダイエットの強い味方になるんじゃないかと思いました。
エクオールは、女性ホルモンが減ることで起こる更年期症状、骨粗しょう症、高脂血症、高血圧症、皮膚のしわやたるみなどに有効とされる物質です。
身体の中、外見、両方のアンチエイジングのためにぜひ増やしたい物質ですね。
エクオールを体内で沢山作れるのはどんな人?
エクオールを体内でたくさん作れる人は一体どんな人でしょうか。
それは、腸内フローラが整っていて、エクオール産生菌がたくさんいる人です。
どういう食事や生活習慣でエクオール菌が定着し増えていくのかについては、まだ研究途中で明らかにはなっていないようですが、すでにあるデータからは「大豆食品をたくさん食べている人」や「食物繊維をたくさん摂っている人」などがエクオールを作ることができる人のようです。
ということは、腸内環境を整えることがエクオール作りのための第一歩と言えそうです。
腸内環境を整えることには、エクオール産生だけじゃなく他にもたくさんのメリットがあります。
関連記事:デブ菌を退治して痩せ菌を増やそう!菌活で健康的にダイエット
エクオール検査
「私、エクオール作れてる?!」と知りたくなったら、エクオール検査で簡単に調べることができます。
名古屋大発ベンチャーが開発した世界初の測定システム「ソイチェック」という、自宅でできる検査キットがあります。
尿検査なんですが、検査方法がちょっと面白くて、前日の夜に大豆製品を食べるんです。
(目安量は、豆乳1パックやイソフラボンサプリ1回分程度です)
そして翌朝の尿を、専用封筒に入れて検査機関に送ります。
すると1週間程度で結果が届くという仕組み。
楽天とアマゾンで4000円前後で売ってますので、興味のある方はぜひ!
エクオールを増やす、作る方法
最後に、エクオールを増やしたり作ったりするにはどうしたらいいのかについてまとめます。
方法は3つ。
- 腸内環境を整える
- 大豆製品をたくさん食べる
- サプリメントで補う
一番重要なのは、腸内環境を整えることです。
腸内環境を整えるというのは、善玉菌と呼ばれる体に良い菌を増やすこと。
そのためには、乳酸菌やビフィズス菌などを積極的に摂ったり、食物繊維の多い食事を心がけるようにしましょう。
次に大豆製品をたくさん食べることです。
エクオール産生菌がいないのに大豆を食べても意味がない、と思われるかもしれませんが、一朝一夕には腸内環境は整いません。
腸内環境を整える努力をしつつ、大豆製品をたくさん食べる習慣をつける方が効率がいいです。
みんなの家庭の医学の番組内でも納豆を1日3パック食べて血管&肌が驚きの若返り劇的改善!という感じでとり上げられています。
そういう意味でも、納豆はエクオールを作る体質にするためにはとても理にかなった食品だと思います。
ですが、こうした努力は面倒くさい、もっと手っ取り早い方法がいいというひとには、エクオールのサプリメントもあります。
いろんなメーカーから出ているので、こうしたサプリで手軽に補ってもいいかもしれません。
まだ確実に「これを食べると効果的!」という食品は解明されていませんが、日本人を対象とした一部の研究では、緑茶をよく飲む人は、作れる人が多いというデータがあるようです。
欧米では、ベジタリアンやオメガ3(必須脂肪酸)をたくさん摂るとよいといわれているそうです。
一方、タバコや乳製品をたくさん摂る人には作れない人が多い、とも。
今後さらなる研究で、エクオールの秘密がもっと解明されていくといいですね。
エクオールのまとめ
老化予防のエクオール、とくに女性にとってとても魅力的な物質です。
自分は作れているのか作れていないのか。
ちょっと調べてみたくなりました。
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鉄分の効果

続いて鉄分についての解説です。
鉄分は体にとってなくてはならない栄養素で、主に赤血球を作る材料として体内に3~4g存在しています。
鉄を材料に作られた赤血球中のヘモグロビンは、酸素と結びつき、体中に酸素を運ぶ役割をしています。
「貧血予防には鉄分が大切」と言われるのは、鉄分が足りないと赤血球の材料が不足して体に十分な量の酸素を運ぶことができなくなるためです。
ヘモグロビン以外にも、筋肉のミオグロビン、肝臓のフィリチンに含まれるほか、細胞内で酸化に働くチトロームなどの酵素の成分でもあります。
鉄の1日の摂取目安量は、男性で10mg、女性で12mgです。
女性の方が摂取目安量が多くなっているのは、女性には月経があるため男性より大量に血液を作る必要があるためです。
鉄分を多く含む食品
鉄分を多く含む食品として有名なのがレバーですが、豚レバーには1食分(60g)当たり7.8mg、鶏レバーは1食分あたり5.4mgの鉄が含まれています。
また、あさりの水煮は30gで11.3mgもの鉄分を含んでいます。
野菜では小松菜やホウレン草、海藻のひじき、大豆製品では豆乳や生揚げなどに多く含まれています。
・ヘム鉄と非ヘム鉄
鉄分には、ヘム鉄と非ヘム鉄があり、ヘム鉄の方が吸収されやすいという性質があります。
ヘム鉄は、レバーや肉、魚介類などの動物性食品に、非ヘム鉄は野菜や豆類、海藻などの植物性食品に含まれます。
鉄分の効果的な摂り方
鉄分の効果的な摂り方をお伝えします。
ヘム鉄より吸収効率の悪い非ヘム鉄ですが、ある工夫をすることで吸収効率をアップさせることができるんです。
それは、ビタミンCや動物性タンパク質と一緒に摂ること。
肉や魚などのメイン料理には、野菜サラダや果物を添えるなどの工夫で補うことができます。
ほうれんそうのお浸しにかつお節をかけるのも効果的ですね。
このように食べると、栄養バランスも整うので、さらに健康的な食生活になりますね。
また、調理の時に鉄製の鍋や鉄製のフライパンを使うことでも、鉄分不足解消に役立ちますよ。
・鉄分吸収のために気をつけたいこと
食事からの鉄分吸収の妨げとなるのが、食事の前後のコーヒー、紅茶、緑茶などの飲み物です。
これらの飲み物にはタンニンという成分が含まれており、このタンニンは鉄分の吸収を妨げてしまいます。
鉄不足による鉄欠乏症
鉄分が不足すると、鉄欠乏症の症状が現れます。
鉄欠乏症の有名な症状が鉄欠乏性貧血で、顔面蒼白、めまい、動悸、息切れ、耳鳴りなどの症状が出ます。
また、イライラや神経不安症、過敏症、疲れやすい、生理不順、消化器不良、味覚障害なども鉄欠乏症が原因になっている場合があります。
あまりに症状が深刻な場合は、お医者さんで鉄剤を処方されることもあります。
食事などからの摂取が難しければ、ヘム鉄のサプリメントを利用するとよいでしょう。
鉄分は、食事からの摂取では吸収率がとても低いので、鉄不足が気になる人にとってサプリはとても効果的です。
ちなみにヘム鉄のサプリメントはそれほど高くありませんので毎日続けやすいと思います。
鉄分摂取で不調を解消
鉄分摂取を心がけるだけで、原因不明の不調が改善されることもあります。
鉄欠乏症は、貧血などの強い症状が出ないと自分でもなかなか気づきにくいです。
肉・魚・野菜をバランスよく食べ、吸収を高める工夫をしたり足りない分はサプリで補ったりして、鉄不足にならないようにしましょう。
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