子供の生活習慣病が増えています。
子供の生活習慣病って一体どんな症状なのか、原因や予防についてなど、詳しく解説します。
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子供に増えている!生活習慣病とは
一昔前まで「成人病」と呼ばれていた生活習慣病が、近年子供にも増えているといいます。
生活習慣病とは、食事や運動、睡眠などの生活習慣の乱れによって引き起こされる疾患のことです。
幼児から学童期の子供が特に注意しなければいけないのが肥満。
肥満は、小児高脂血症や小児糖尿病などの病気の引き金になることも多く、また大人になってからも様々な病気のリスクが高くなります。
子供の生活習慣病の原因
子供が生活習慣病になる原因です。
主な原因として3つのこと、食習慣・運動習慣・睡眠習慣が考えられます。
食習慣
・栄養バランスの乱れた食事
子供が好むファストフードやスナック菓子は、高カロリーなうえ高脂肪で、決して栄養バランスがいい食べ物とは言えません。
手軽に摂れる食事、お店で売っているお弁当やお惣菜などは、高カロリーなものが多く野菜不足になりがちです。
・不規則な食事パターン
近年、学校で問題視されるのが朝食欠食の子供が増えていることです。
朝ごはんをしっかり食べないと、集中力を欠いたり元気が出なくなるだけでなく、肥満になりやすいというデータもあります。
また、孤食といって一人で食事をすることも、「よく噛みなさい」とか「野菜も食べなさい」など注意してくれる人がいないので、好きなものばかり食べたり、たくさん食べすぎたりしてしまうことにつながります。
運動習慣
日本学校保健会の調査では、学校以外で運動する子どもの割合は平成5年度で小学生で55%、中学生で40%と学年があがるにつれて低下する傾向がみられたそうです。
運動が肥満の予防になぜ効果的かは言わずもがなですが、エネルギー(カロリー)をたくさん摂ったら、それを消費しなくてはどんどんため込むばかりになってしまいますよね。
睡眠習慣
夜更かしや睡眠不足も肥満と大いに関係があります。
寝ている間には、成長ホルモンと呼ばれる体の発達にとても重要なホルモンが活発に分泌されます。
このホルモンは身体を作るだけではなく、脂肪の分解にもかかわっていますが、睡眠不足で成長ホルモンの分泌が少なくなると肥満になりやすくなります。
さらに、睡眠不足は糖尿病、高血圧にもなりやすいといわれています。
こうしてみてみると、良くないとされる生活習慣が一つでもあると全部つながっていくのがわかりますか?
朝ごはんを食べない→外遊びではなく家で遊ぶ→間食(お菓子やジュース)を食べる→夜遅くまでテレビを観る→朝起きられない→朝ごはんを食べられない
こうした悪循環に陥ります。
現代の子供は、昔の子供に比べてたくさんの誘惑があります。
ファストフードやコンビニ、テレビやゲームなど、肥満につながる誘惑がとても多いので、子供の好きなようにばかりさせていると自然に生活習慣が乱れてきます。
だから、子供の生活習慣病を予防するには、きちんとした生活を小さいうちから身につけさせることが一番重要なんです。
子供の生活習慣病の種類や症状
子供の生活習慣病にはどんな種類があり、どんな症状がみられるかについてです。
子供の生活習慣病には、2型糖尿病、高血圧、脂質異常症などがあげられます。
これらは肥満と密接にかかわりがあります。
肥満
子供の肥満度は次の計算式で求められます。
肥満度=(実測体重-標準体重)/ 標準体重×100(%)
幼児では肥満度15%以上は太りぎみ、20%以上はやや太りすぎ、30%以上は太りすぎとされ、学童では肥満度20%以上を軽度肥満、30%以上を中等度肥満、50%以上を高度肥満としています。
※幼児の肥満度は母子手帳の成長曲線で調べられます。
肥満を解消すれば、大抵の健康リスクは下がります。
2型糖尿病
体内のインスリンの働きが鈍くなったり、インスリンの分泌が不足することにより血糖値をコントロールできなくなる病気です。
遺伝の場合もありますが、過食や運動不足による肥満が引き金になることもあります。
やたらとのどが渇いたり、トイレが近く尿量も多かったり、だるさが抜けないなどの自覚症状がみられます。
高血圧・高脂血症
高血圧や高脂血症については下の表を参照してください。

無自覚なことも多く、進行すると動脈硬化や大人になってから心筋梗塞を起こしたりする可能性があります。
子供の生活習慣病を予防するには
子供の生活習慣病の予防についてです。
・バランスの良い食事
脂肪や糖分の摂りすぎ、カロリーオーバーに気を付け、野菜や魚などを多めに摂ることを心がけましょう。
・運動の習慣をつける
外遊びを増やしたり、できることから始めましょう。
・規則正しい生活
テレビを観る時間を決める、寝る時間を決めるなど、生活に規則性を持たせましょう。
・夜更かししない
早寝早起きを心がけます。
・朝ごはんをしっかり食べる
朝ご飯を食べる習慣のある子供は、成績もいいという研究もあります。
このように、きちんとした生活習慣を身につけさせることが、子供の成人病予防には効果的です。
子供の生活習慣病まとめ
子供に生活習慣を身につけさせるには、まず親がお手本にならなくてはなりませんよね。
子供の健康を考えて栄養バランスの整った食事を作ったり、睡眠や運動については声掛けが必要です。
過度なダイエットをしなくても、成長期の子供は縦にも伸びていくので、食事の工夫や運動で自然とスリムになっていくこともあります。
子供のうちから健康に対する意識を持たせることが、将来の健康リスクを減らすことにつながります。
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