2017年6月23日のあしたも晴れ!人生レシピは「目指せ!じょうぶで美しい歯」と題し、丈夫で美しい歯を保つ方法を紹介します。
脳出血や糖尿病などの全身疾患には、虫歯菌や歯周病菌が関わっているのだといいます。
歯の健康が全身の健康につながるワケを考えてみたいと思います。
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酸蝕症ってなに?
酸蝕症は、炭酸飲料やかんきつ類などで口の中が酸性になり、歯が溶けてしまう病気です。
また、加齢によって増えてくる胃食道逆流症も原因となることがあります。
虫歯(う蝕)と違い、酸が口の中に広がって溶ける範囲が広く浅いのが特徴で、自覚症状のないまま進行してしまうことも多いといいます。
酸蝕症の原因と対処法
酸蝕症は長時間、歯が酸にさらされることによって溶けてしまう病気です。
特に口の中が酸性になりやすい飲食物は次の通りです。
- スポーツドリンク
- ワイン
- 酢
- 梅干
- レモンなどかんきつ類
また、口の乾きを予防するためにずっと飴を舐めているというのも、口の中を酸性にしてしまいます。
酸性の飲食物を摂ったら、次のようなことに気を付けて酸蝕症を予防してください。
- ダラダラ食べたり飲んだりしない
- 寝る前の酸性の飲食物は避ける
- 酸性の物を摂った後すぐ歯磨きしない
歯磨きについては意外かもしれませんが、酸性の物を摂った後は歯のエナメル質が柔らかくなっているので歯が削れてしまうことがあります。
飲食の直後はうがいをして、しばらくたってから歯磨きをしたほうがよいとされています。
虫歯菌が脳出血や認知症のリスクを高める?!
虫歯菌(ミュータンス菌)が認知機能の低下に関係している可能性がある、という研究があります。
認知機能の低下は脳内の微小な出血が一因だといわれていますが、特定の虫歯菌(ミュータンス菌)を持った人にそのリスクが高いということを、京都府立医大の渡辺功先生のチームが発見しました。
この虫歯菌(ミュータンス菌)は血小板の止血作用を低下させる遺伝子を持ち、脳の血管の壁にくっついて炎症を起こし出血させてしまうのです。
虫歯菌(ミュータンス菌)を持っている人は、4人に1人だといわれています。
しっかりと歯をみがいて日頃から口腔ケアを心がけることが、脳出血や認知症の予防には効果的といえます。
歯周病菌が心筋梗塞や糖尿病につながる?!
歯周病が全身疾患と深くかかわっているということについて説明します。
歯周病は成人の8割以上がかかっているといわれている、生活習慣病の一種です。
歯そのものではなく、歯を支えている歯茎などの組織に炎症が起こってだんだん組織が壊れていきます。
歯茎が腫れたり赤くなる歯肉炎から始まり、進行すると歯槽膿漏となって歯がぐらぐらしたり膿が出たりします。
歯周病はどうやって全身に広がるのか
歯周病は口の中の細菌と細菌が作り出す糖類が混ざったプラークによって進行していきます。
物を食べたり飲んだりすることで歯周病菌も一緒に飲み込んだり、腫れて炎症を起こした歯肉から血管内に入り込むことで全身に回ってしまうので、様々な場所で炎症が起こり病気になってしまいます。
歯周病菌はたとえ死んでいても内毒素という毒素を持ち、血糖値に悪影響を及ぼします。
・動脈硬化
歯周病菌によって血栓ができやすくなり、動脈硬化を引き起こします。
・心臓病
心臓の内側、心内膜に炎症が起こると細菌性心内膜炎になることもあります。
・糖尿病
糖尿病と歯周病は相関関係にあるといわれており、糖尿病患者は歯周病の罹患率が高く、歯周病になると糖尿病も悪化することがわかっています。
・誤嚥性肺炎
高齢者に多く、食べ物や異物を食道ではなく気管や肺に飲み込んでしまうことが原因の肺炎です。
そのときに細菌が肺に感染することで肺炎となりますが、誤嚥性肺炎の原因菌の多くは歯周病菌であるといわれています。
・骨粗鬆症
閉経後の女性に多い骨粗鬆症の患者は、歯周病にかかりやすいそうです。
骨粗鬆症はエストロゲンの分泌が減って骨が弱くなる病気ですが、歯を支える骨も弱くなり、歯周ポケット内で炎症を起こす物質が作られるのも促進されるため歯周病が進行するといわれています。
歯周病は予防が肝心ですが、もしなってしまったらすぐに歯医者さんに相談することが大切です。
大切な歯を失わないために、毎日のケアを見直しましょう。
丈夫で美しい歯を保つための方法

丈夫で美しい歯を保つための方法を紹介します。
1.丁寧なブラッシング
自分ではきちんと磨いているつもりでも、実は全然磨けていないという人は多いです。
歯ブラシだけでは届かない歯間や歯周ポケットの汚れもしっかり落とすため、歯間ブラシやフロスなども使って丁寧に磨く習慣をつけましょう。
2.定期的な歯科通院
定期的に歯医者さんに通うことで、虫歯や歯周病の早期発見につながるし、歯石の除去をしてもらえるので、特に症状がなくても定期健診に通うことは大切と言えます。
3.よく噛んで食べる
よく噛んで食べると唾液の分泌も促進されます。
唾液には殺菌作用や歯を修復する作用があり、歯周病予防や酸蝕症予防につながります。
4.禁煙
喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病にかかるリスクが高いといわれています。
また、ニコチンの血管収縮作用で歯周病を悪化させてしまう原因にもなります。
歯周病の予防は、なんといってもプラークをためないことです。
お口を清潔に保つことは、健康だけじゃなくエチケットでもあります。
もうずいぶん歯医者さんに行っていないという人も多いかもしれませんが、一度自分の状態を診てもらって今の状態を知ることもいいかもしれませんね。
まとめ
歯の寿命を延ばすことは、健康寿命を延ばすこととイコールだといわれています。
いつまでも丈夫な歯を保つために、歯磨きはきちんとしようと改めて思いました。
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