NHKガッテン!で、大動脈瘤と声の関係について取り上げられています。
大動脈瘤とはどういう病気なのか、声が関係しているとはどういうことか、など気になる大動脈瘤と声の関係について調べてみました。
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大動脈瘤とは
大動脈瘤とは大動脈に瘤(こぶ)ができる病気です。
この病気の怖いところは、症状がないというところで、瘤が破裂して初めて発見されるということも少なくありません。
しかし、声のちょっとした変化で気づくことのできる大動脈瘤があります。
胸の大動脈にできる、胸部大動脈瘤といわれるものです。
胸部大動脈瘤
胸の大動脈がこぶ状に拡大する病気です。
こぶの場所によって、上行大動脈瘤、弓部大動脈瘤、下行大動脈瘤、胸腹部大動脈瘤などに分かれます。
自覚症状がないため、健康診断などでレントゲンでたまたま大動脈の拡大が見つかったなどということがない限り、初期の発見が非常に難しいといわれているものです。
しかし、進行してこぶが拡大してくると、圧迫による症状が出てくることがあります。
食道が圧迫されてきた場合、物を飲み込むのが困難になります。
左反回神経という、声を出したリ飲み込んだりするときに使う神経が圧迫されてくると、声がかすれてきます。
放置するとコワイ「声がれ」「声かすれ」
風邪でもないのに急に「声がかれる」「声がかすれる」といった症状が出た場合、その裏に思わぬ病気が潜んでいることがあります。
「声がかれる」という症状で病院を受診し、たまたま大動脈瘤が見つかるという例は少なくないようです。
大動脈瘤には自覚症状がありません。
胸や背中に痛みを感じるという症状は、瘤が急激に大きくなって破裂しかけた時か破裂してしまった時にしか現れないので、痛くなってしまってからでは手遅れということになります。
表立った症状がない大動脈瘤という病気にとって、「声かれ」はとても重要なサインといえるのです。
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胸部大動脈瘤の症状と原因
胸部大動脈瘤の症状と原因です。
大動脈瘤の症状は、0か100かというきわめて極端なもので、無症状から一変、破裂すると大変なことになります。
破裂すると胸や背中に激しい痛みが起こります。
喀血といって、血痰が出ることもあります。
塞栓症といって、動脈瘤の中の壁在血栓などが足やお腹に飛んで詰まることがあります。
胸腔の中に出血するとショック症状を起こしたリ、突然死ということも起こりえます。
原因は、動脈硬化であることが多く、血圧が高いと血管にかかる負荷が大きくなりさらにリスクが高まります。
他にも感染症や血管の炎症、ケガや、遺伝、血管の壁が弱い場合なども原因になることがあります。
大動脈瘤が発見されたら
大動脈瘤が疑われる場合、CT検査、MRI検査、超音波エコー検査などで瘤の形態や大きさ、部位などを調べます。
大動脈瘤が発見されたら、投薬や経過観察による内科的治療か、手術(外科的治療)を行います。
大動脈瘤の手術とは、膨らんだ血管が破裂しないようにする治療のことです。
主な手術方法として、患部の血管を人工の物に置き換える「人工血管置換術」や新しい血管内治療である「ステントグラフト手術」などが行われます。
大動脈瘤の予防法
大動脈瘤の予防法を紹介します。
大動脈瘤の原因は動脈硬化であることがほとんどなので、動脈硬化の危険因子である喫煙、高脂血症、高血圧、糖尿病、といった生活習慣病から改善していく必要があります。
・ダメな習慣
- 飲酒
- 喫煙
- 高脂肪高カロリー食
- 運動不足
- ストレス
- 睡眠不足
このような悪い習慣は、生活習慣病の要因となります。
規則正しくバランスの良い食事をとり、健康的に過ごすことが大動脈瘤の一番の予防となります。
また、動脈硬化に寄らない原因(遺伝など)の場合もあるので、様々な病気の早期発見のためにも定期検診は受けるようにしましょう。
大動脈瘤と声の関係まとめ
「声がかれた」「声がかすれてきた」からといって、そのすべてが大動脈瘤に直結するわけではありません。
ですが、無症状であるがゆえ、欧米で「サイレントキラー」と呼ばれる大動脈瘤の数少ないサインが「声」に現れることは確かなので、普段と違うなと感じたらお医者さんに相談することが大切です。
大動脈瘤に限らず、様々な病気のサインを見逃さないようにするためにも、定期健診を受ける習慣をつけることが大切ですね。
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