埼玉県の事業で「彩の国プラチナキッズ」という、将来オリンピックや世界選手権などの国際大会で活躍できる選手を発掘・育成するプログラムがあります。
2017年(平成29年)に1000人超の応募者から30名を選抜するこのオーディションに参加した、生の体験レポートを紹介しつつ、測定種目や会場の雰囲気などをお伝えします。
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彩の国プラチナキッズについて

彩の国プラチナキッズとは何かについて、説明します。
通称プラチナキッズは、埼玉県が平成23年度より実施している「埼玉県ジュニアアスリート(彩の国プラチナキッズ)発掘育成事業」で、県内の小学4年生を対象に「スポーツ能力に優れた素質を持つ子供たちを組織的に発掘し、関係団体と連携しながら、ジュニア期から発達段階に応じた適切な育成プログラム」を行う事業です。
合格者は、小学4.5.6年の3年間を通じて、プラチナキッズのプログラムでスポーツにおける能力を計画的・継続的に向上させ、中学高校の大会、国民体育大会を通し、将来、オリンピック・世界選手権などの国際大会で活躍し、県民に夢と感動を与えるトップアスリートとなることが期待されます。
プラチナキッズ対象者
埼玉県内に住む、小学4年生が対象です。
応募資格はそれだけですが、チャンスはたったの1回だけ!
今回ダメだったから来年も…っていうことができない、ある意味人生をかけた選考会ですね。
プラチナキッズ選考会スケジュール
プラチナキッズの選考会スケジュールです。
まず、申し込みを行い、応募者全員による第1次選考会、そこから男子100名女子100名に絞られた2次選考会を経て最終的に男女合計30名が、埼玉県のプラチナキッズとして認定されます。
1次選考会合格通知から2次選考会までの期間は約1週間です。
2次選考会から最終合格者の発表までも約1週間、選ばれた子供は6月末~7月初めの開講式に参加し、晴れてプラチナキッズとなることができます。
プラチナキッズ選考会の流れ
まずは、ホームページか学校を通して申し込みをします。
毎年5月の後半くらいに第1次選考、6月の初めに第2次選考会があり、6月末に合格発表という流れのようです。
申込期間は4月後半~5月の初旬までです。
5月末の土日2日間、時間は各日とも午前2回午後3回の計5回から希望を出せます。
(第3希望まで提出し、そのうちのどれかになります)
プラチナキッズ参加費・服装等
参加費は無料、県の事業のため税金で行われます。
服装に特に決まりはありませんが、運動しやすい恰好と室内シューズは必須です。
あと、体育館でのテストなので蒸し暑いため、水筒とタオルは必ず持っていくようにしましょう。
娘は、Tシャツにハーフパンツ、体操シューズという服装で挑みました。
周りの子たちも大体同じような服装でしたが、靴はランニングシューズの子がほとんどでした。
体育館だったので動きやすいようにと、普段器械体操で履いているシューズを履かせましたが、やはりそれだと滑るそう。
周りを見ていて、個人的にバスケットシューズが適しているかもな、と思いました。
プラチナキッズ選考会実施案内通知
選考会の案内は、5月の第2週くらいに届きます。
私はホームページからの申し込みだったので、メールで届きました。
受付は測定開始時刻の1時間前からになります。
プラチナキッズ第1ステージ選考会
プラチナキッズ第1ステージ選考会の流れです。
第一次選考は埼玉県の小学4年生であれば誰でも参加できるので、毎年1000~2000人の応募者が集まるとのこと。
応募者全員を2日間に振り分けて、体力テストを実施します。
実施項目はたったの3つ。
・30m走
・立ち幅跳び
・メディシンボール投げ(重さ1キロのボールを、両手でまた下から前向きで投げる)
え!?これだけ!?というのが正直な感想です。
その他の情報、例えば学校でのスポーツテストの提出とか、身体測定とかは一切ありません。
娘は、もともと運動神経は良い方だと思うのですが本格的な指導を受けたことがなく、何をするにも自己流です。
今回のプラチナキッズ参加も、「運動得意だし、同じ学年の凄い子をたくさん見てくれば~」みたいな軽い気持ちで送り出しました。
選考会は15人くらいずつのグループごとにまとめられて種目を進めていきます。
娘の時間帯は、約15人のグループが4つ、60人くらいだったと思います。
種目の順番はグループごとに違いますが、流れ作業みたいな感じで進んでいきます。
審判員は、全員公式資格を持った方たちが厳正に行っているとのこと。
たしかに学校のスポーツテストとは全く違う、ピリピリした緊張感があります。
測定中は、写真及び動画撮影が禁止なので残念ながら提供資料がないのですが、なるべくわかりやすくレポートしていきますね。
30m走は、左右2台のカメラがスタート&ゴールに設置してあります。
プラス、記録の方と判定員がいます。
どの種目も、最初にデモンストレーションを職員の方が見せてくれ、そのあと練習、そして本番という流れです。
ちなみに、後日届いた平均値は次のようでした。
<平成29年度 プラチナキッズ第1次選考会>
30m走 男子5.31秒(最高値4.70秒) 女子5.39秒(最高値4.82秒)
立ち幅跳び 男子164.3cm(最高値199cm)女子160.9cm(最高値200cm)
メディシンボール投げ 男子595cm(最高値870cm)女子570cm(最高値850cm)
どの種目も、平均と最高値の差が全然違いますね!
この結果通知には、平均値と最高値、そして自分の記録が書いてあります。
次のステージに進むには、全体のバランスが平均を超えていればいいのか、どれかずば抜けて突出した種目があればいいのか、基準は謎です。。。
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プラチナキッズ第2ステージ選考会
プラチナキッズ第2ステージ選考会は、第1次ステージの結果とともに詳細が記載されています。
1000~2000人の中から男女各100名ずつに絞られ、さらに測定種目を増やしてふるいにかけられます。
100人のうち、選ばれるのはわずか男女各15人です。
当日、女子が午前、男子が午後という感じに振り分けられていました。
女子の中でも色ゼッケンで3グループ約35人に分かれていて、グループごとに種目を回ります。
測定種目は以下の5種目です。
・立ち3段跳び
・Tテスト
・反復横跳び
・メディシンボール投げ(後ろ投げ)
・20mシャトルラン
・身長体重測定
それぞれの種目について、簡単な説明書きはありますが、具体的なやり方や測定方法の詳細はわかりません。
事務局に問い合わせても、記載以上のことは答えてくれないそうです。
私は、学校の先生に相談したり、YouTubeの動画を観たりして、当日に備えました。
このプラチナキッズに向けて、特別な練習を重ねている子の方が多いように感じました。
埼玉県内には、プラチナキッズ合格に向けての教室もあるようだし、親がスポーツ経験者で毎日トレーニングしていたり。
受付前に、入念なストレッチや測定種目の練習をしている子たち、たくさんいました。
私たちのようなど素人の参加者は、かえって珍しかったかも…という感じです。
測定種目のうち「Tテスト」はおそらく、プラチナキッズ独特のものだと思います。
学校の先生や体操教室の先生に聞いても知らなかったので。
このテストは、縦10m、横5m×2のT時の線上を動くテストですが、やり方は次の通りです。
1.スタートから10メートル直進し、中央のポールにタッチ
2.サイドステップで左に5メートル移動しポールにタッチ
3.サイドステップで10m移動し右のポールにタッチ
4.サイドステップで5m左に移動し中央のポールにタッチ
5.後ろ走りでスタート地点に戻る
このTテストの攻略法は、「サイドステップ」と「後ろ走り」です。
普段やらない動きなので、突然やっても早く走れず、時間がかかってしまいます。
走りにどんなに自信があっても、横と後ろ向きの動きが重要なので、このTテストは練習を重ねた方がいいと思います。
あと、プラチナキッズの選考会で一番驚いたのが20mシャトルランです。
参考までに、埼玉県の平成28年度の体力テスト、小学4年生の平均値は、
- 男子 49.98回
- 女子 40.14回
です。
私たちが参加したのは、女子の部ですが、そろそろ脱落者が出てくるかな~なんて思ってた50回を過ぎても一向にペースが変わりません。
60回を過ぎたあたりからぽろぽろ脱落者が出始め、70回を超えてやっと半数以下に。
その時の最高記録はなんと、101回ですよっ!!
中学生男子でもそんな記録、なかなか出せません。
その子が断トツで走り終えた後、会場は拍手喝采に包まれました!!
この様子はたぶん、NHKの特集で放送されると思います。
9時から測定が始まり、終わったのが11時半ごろ、約2時間の長くてあっという間の勝負でした。
1次選考とはあきらかに違うレベルにただただ圧倒され、そして子供たちの能力にとっても感動しました。
「この子たち全員のリレーが見てみたい!」というのが、測定終了後の私の感想でした♪
プラチナキッズ第2ステージNHK放送予定
平成29年度彩の国プラチナキッズの第2次ステージ選考会の様子が、NHKで放送されます。
2017年6月15日午前11時05分~「ひるまえほっと」という番組の「埼玉県・群馬県の情報」というコーナーで当日の様子が紹介されますので、当日を振り返りたい方、来年再来年その先を狙ってる方はぜひ、ご覧くださいねっ!!
※この記事は第2ステージ終了後、最終合格者発表前に書いたものです。
プラチナキッズまとめ
プラチナキッズの選考会への参加が決まってから、いろいろ調べてみましたが情報があまりに少なくて本当に困りました。
周りに経験者がいたりスポーツクラブに属している方と違い、私たちのような「本格的な測定なんかしたことない」「トレーニングなんてやったことない」という人たちは、正直会場に行ったらその雰囲気に圧倒されてしまうと思います。
でも、子供は大人と違い、プレッシャーには意外と強いものです。
私たちの心配などとまったく離れたところで、その雰囲気を思いっきり楽しむことができれば、経験者だろうと素人だろうと子供が持つ力を存分に発揮することができます。
どんな経験でも子供の糧です。
私たちの体験をもとに、次のプラチナキッズを目指して頑張ってくださいね!!
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