児童虐待防止月間!オレンジリボン運動で子供を守ろう

虐待防止

毎年11月は児童虐待防止月間です。

「児童虐待はニュースの中の出来事、私の周りでは聞いたことないから大丈夫」

多くのママがこのように考えるかもしれませんが、児童虐待は表には出てきません。

表面化されるのは、残念ながら痛ましいニュースとなった時なんです。

子供を持つ親ならぜひ知っていてほしい「オレンジリボン運動」について、この機会に理解を深めていただきたいです。

スポンサーリンク

児童虐待とは

児童虐待とは①身体的虐待、②性的虐待、③心理的虐待、④ネグレクトと定義されています。

①身体的虐待

身体的虐待は、殴る、蹴る、風呂に沈める、熱湯をかける、たばこを押しつけるなどの暴行です。

寒い冬や夜間に戸外に閉め出すことも暴行に含まれます。

ニュースで目にすることの多い「赤ちゃんが泣き止まないから激しくゆすった」というのも、身体的虐待です。

②性的虐待

性的虐待は、子供への性的な行為の強要・教唆、子供に性器や性交を見せる、ポルノグラフティの被写体にするなどの行為です。

女児だけでなく、男児も被害者となりえます。

③心理的虐待

心理的虐待は、大声や脅しなどで恐怖に陥れる、無視や拒絶、きょうだい間差別をする、言葉の暴力などを指します。

④ネグレクト

ネグレクトは、保護の怠慢、養育の放棄・拒否などと訳され、食事を与えない、衣服を着替えさせない、家に閉じ込めるなどの行為を指します。

パチンコに熱中して子供を自動車内に放置するのもネグレクトにあたります。

また、子供が病気なのに病院に連れて行かない、医療ネグレクトも存在します。

児童虐待の現実

なかなか表面化しない児童虐待は、実際どのくらい発生しているのでしょう。

児童相談所における対応件数は平成2年~26年の24年間で約80倍にも増加しており、虐待による死亡事例は年間50件を超えています。

この数は、1週間に1人の子供が命を落としていることになります。

 

児童虐待が表面化しにくい理由は、家庭内という閉ざされた中で起こること、親が口止めしていること、そしてなにより子供は親が大好きだから親をかばうことがあげられます。

そのため、子供みずから他の大人に相談するというケースが極めて少ないのです。

 

学校の健康診断の時に先生が子供の体にあざを見つけるとか、小さい子供が毎日夜中まで公園にいるのを近所の人が通報とか、残念ながらそういうことでしか発見できません。

このような現実があるからこそ、一人でも多くの大人が児童虐待防止に関心を持ち、子供の命を守っていこうと始まったネットワークが「オレンジリボン運動」なのです。

オレンジリボン運動

オレンジリボン運動は、「子ども虐待のない社会の実現」を目指す市民運動です。

オレンジリボン運動

今から12年前、栃木県で3歳と4歳になる二人の幼い兄弟が、何度も何度も父親の友人から暴行を受けていました。

その顔を見て虐待に気づいたコンビニの店長さんが警察に通報し、いったんは保護されたのですが、児相など関係機関が適切な措置を取らなかったために親元へ戻されてしまいます。

そして兄弟は再び激しい暴行を受けたあげく橋の上から川に投げ込まれ、幼い命を奪われてしまいました。

 

翌年「カンガルーOYAMA」という団体が、二度とこのような事件が起こらないようにという願いを込めて、児童虐待防止を目指して活動を始めたのがオレンジリボン運動の起源です。

児童虐待防止に賛同した人が、それぞれ胸にオレンジリボンを着けることで、「子育てを暖かく見守り、子育てをお手伝いする意志のあること」を示すのがこの運動です。

オレンジリボン運動の公式ホームページはこちら
http://www.orangeribbon.jp/

 

具体的に何をすればいいの?と思うかもしれませんが、子供のためにあなたにできることをしてあげてください。

例えば、虐待と思われる子供がいたら迷わず通報するとか、育児に悩んでいるママやパパがいたら声をかけてあげるとか、日常で無理なくできることでいいんです。

本人に悪気はなくても周りから見て明らかに虐待行為がある場合は、「あなたがしていることは子供への虐待なのだ」と伝えることが気づきにつながり、虐待が沈静化することもあります。

 

児童虐待は、故意に行われているケースだけでなく、実は虐待をしている親も苦しんでいる場合もあります。

自分も親に虐待されて育ったために繰り返してしまう「虐待の連鎖」や、ネグレクトなどにみられる、親本人も気づいていない発達障害があるために子供の世話ができない、親自身のストレス発散がすべて子供に対する暴力となってしまい歯止めが利かないなど、虐待している事実を自分が認識していながら止められない人たちもいます。

そういう人たちがいる、ということを知るだけでも、だいぶ児童虐待についての理解が深まると思います。

虐待かも?と思ったら

もし、あなたの周りに「児童虐待かも?」と思うような気づきがあったら、迷わず児童相談所に連絡してください。

全国共通ダイヤル「189」(いちはやく)

このダイヤルは、お住まいの地域の児童相談所につながります。

連絡は匿名で行うことができ、連絡者や内容などの秘密は厳守されます。

また、自分自身が子育てに悩んだりイライラしたり、息詰まったときにも相談することができます。

まとめ

保育園に迎えに行くと「○○ちゃんママ~」とたくさんの子供が寄ってきてくれます。

どの子もみんな、わが子のようにかわいいです。

そして、みんな健康で元気に育っていってほしいなぁと日々思っています。

子供たちを守るのは、大人一人一人の責任です。

自分ができることから少しずつ行動を起こして、虐待のない社会の実現をみんなで目指しましょう。

スポンサーリンク