子供の身長を伸ばす方法で、これさえやれば絶対伸びる!って確実なものがあれば迷わず試しますよね。
子供の身長は、遺伝8割・環境2割といわれています。
今こうして悩んでいるということは、遺伝ではどうにもならない部分をどうにかしたいからではないでしょうか?
子供の身長をいかに伸ばすか、それは2割の部分をどれだけ開花させられるかがポイントです。
環境というのは、「睡眠・運動・栄養」プラスアルファです。
ここでは、一般的に身長を伸ばすために効果的と言われている方法を集め、根拠を探って紹介しています。
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もくじ
背が伸びるとウワサのあの方法は本当か?を徹底検証
誰に聞いたかわからないけどなぜかみんな知っている、身長にまつわるウワサの真偽を検証してみたいと思います。
寝る子は育つ→◎
「寝る子は育つ」ということわざの意味は、読んで字のごとく「よく眠る子は元気に育つ」という意味です。
このことわざ、調べてみるとちゃんと根拠があるんです。
・成長ホルモン
骨を伸ばすには成長ホルモンの分泌が欠かせません。
成長ホルモンは、寝ている間最も分泌がさかんになります。
しかも、成長期にあたる思春期くらいまでの分泌量が最も多いので、この時期にしっかりした睡眠を十分にとることが、身長を伸ばすためには大切なのです。
・重力からの解放
起きて立ったり座ったりしている体勢というのは、全身に重力がかかって骨が圧迫されている状態です。
また、腰や脚の骨には体の重みも加わるので、その負荷はとても大きなものとなります。
体を横たえ寝ている間は、骨にかかる重力から解放されるので、骨にとってはいいことです。
カルシウムをたくさん摂る→△
カルシウムを摂ると背が伸びるから、牛乳飲みなさいとか小魚食べなさいと小さい頃お母さんから言われませんでしたか?
そして子供に言っていませんか?
カルシウムは確かに骨を構成している成分の一つですが、カルシウムだけたくさん摂っても骨はできないのです。
骨は、繊維状のタンパク質をカルシウムが埋めるようにして作られています。
カルシウムは、骨密度を高めるのには効果的といえますが、単体でたくさん摂ったからといって身長の伸びが良くなるということにはつながらないのです。
鉄棒にぶら下がる→×
ぶら下がり伸長法なんて言葉がはやった時代もありましたが、背を伸ばすためにぶら下がり運動をするのは、あまり効果がないようです。
ぶら下がり運動は、骨の間の軟部組織が膨張することによって一時的に1、2cm伸びるだけで、しばらくすると軟部組織はまた元に戻ってしまうのです。
ジャンプ→△
「バスケットボールやバレーボールの選手が背が高いのは、しょっちゅうジャンプしているからだ」「縄跳びすると背が伸びる」こういった話もよく聞きますね。
ジャンプすると、骨には重圧がかかります。
その刺激を、骨の成長部分である骨芽細胞が感知すると活動が活発化になります。
骨芽細胞の働きが活性化されることにより、骨は硬く丈夫になるということですが、「身長が伸びる」とまでは言い切れないようです。
むしろ、体をまんべんなく動かす全身運動で成長ホルモンの分泌を高めた方が、骨を伸ばすことが期待できます。
巷でいわれている背を伸ばす方法、半信半疑で試したことがある人もいるのではないでしょうか。
本当か嘘かわからないことを信じるより、はっきりした根拠のある方法で確実に身長を伸ばす方がお金も時間もムダにしませんよっ!
身長を伸ばす「睡眠」の方法
背を伸ばすための睡眠の方法です。
睡眠は成長ホルモンの分泌を活性化して骨の成長を促進します。
成長ホルモンが骨のつなぎ目「骨端線」に働きかけると、破骨細胞が骨を溶かしてカルシウムやコラーゲンを分解します。
次に骨芽細胞が現れて、コラーゲンで新しく骨の土台を作り、カルシウムがそこに付着することによって骨が成長するのです。
子供の発達は、心身ともにバランスよく進んでいくものです。
睡眠が不足すると、日中眠くなるので授業に集中できなくなったり、イライラの原因ともなります。
睡眠不足と肥満の関係も医学的に認められており、肥満は運動不足の引き金にもなります。
運動不足は身長を伸ばすために良いことではありません。
睡眠時、私たちはただ寝ているだけですが、体の中ではたくさんの重要なことが行われています。
子供の身長を伸ばすためには、質の良い睡眠を確保してあげることがとても大切なのです。
そこで、質の良い睡眠をサポートする方法を5つ、紹介します。
1.部屋を暗くする
本来体に備わっている体内時計を正常にするためにも、寝る時は真っ暗にした方が熟睡できます。
2.寝る前にテレビやスマホ、ゲームはしない
脳が覚醒状態になっているとなかなか寝付けません。
3.早寝早起き
朝の太陽を浴びることは、体内時計を正常にするために必要なことです。
また、生活習慣を身につけるためにも重要です。
4.日中運動する
昼間にたくさん動くと、程よい疲れでよく眠れます。
5.寝る直前の食事は避ける
寝る前に食べると、消化のために胃が動き続けるので体が休まりません。
また、食べてすぐ寝るのは肥満にもつながるので避けましょう。
成長ホルモンの分泌は、入眠後3時間くらいがピークと言われています。
この時間にいかに熟睡できるかが大切です。
子供が寝たら、周りも静かにしたり暗くしたりして、起こさないようにしてあげましょう。
身長を伸ばす「運動」の方法
背を伸ばすための運動の方法です。
まず、以下の表をみてください。

これは、2015年の日本代表の種目別平均身長の表です。
この表では、走るスポーツより飛び跳ねるスポーツの方が平均身長が約10センチくらい高いですよね。
最初に「飛び跳ねるスポーツが身長を伸ばすわけではない」と書きましたが、実際特定のスポーツが身長の伸びに関係するというデータはないのです。
バスケやバレーは背が高い方が有利なスポーツです。
だから、このようなスポーツを好んでやったり、強くなる子というのは必然的に背が高い子ということになるとも考えられるんです。
運動によって背が伸びるのは、運動による刺激で軟骨に栄養がいきわたり、関節液の循環を良くして骨の成長を促すためです。
さらに言うと、一部分の骨だけでなく全身の骨にこのようなことが起こることが望ましいので、全身運動が適しているのです。
全身運動というと、水泳や体操などを思い浮かべる人も多いと思います。
もちろんそういう運動も効果的なのですが、そんなに深く考えることもありません。
走ったり、ボール遊びをしたり、縄跳びしたり、いろんな種類の遊びを組み合わせて行えば、立派な全身運動になります。
大切なのは、体を動かし、骨芽細胞に適度な刺激を与えること。
逆に言うと、過度な刺激は骨に負担をかけるので避けなくてはいけません。
よく「筋トレすると背が伸びなくなる」といいますが、正しくはありません。
ボディビルのような激しい筋肉トレーニングは成長期の子供には確かにダメージになりますが、骨芽細胞を刺激するような適度な筋トレは、逆に骨や筋肉の成長を促します。
要は、「適度な刺激」ということがポイントなんです。
ケガをするような激しいぶつかり合いや、自分の限界を超えるような練習は、骨を摩耗したり疲労骨折するなどのリスクがあるので避けるべきでしょう。
あまり難しく考えず、適度な疲労を感じる程度の運動を日常的にすることを心がけるようにするとよいかと思います。
日常的な運動は質の良い睡眠につながり、そして食欲も増進するので身長を伸ばすためにとても効果的です。
次に栄養について詳しく説明しますが、身長を伸ばすことと栄養を摂ることはとても深い関係があるのです。
身長を伸ばす「栄養」の方法
身長を伸ばすための栄養について解説します。
身長を伸ばすためには、「1.骨を伸ばす」「2.骨の周りにある筋肉を作る」この2点が必要です。
そこで、骨を伸ばす栄養、筋肉を作る栄養とはどんなものか、説明しましょう。
骨を伸ばす栄養
最初に、骨が伸びる仕組みをもう一度説明します。
骨の端には骨端線という、骨が伸びるもとになる部分があります。
骨端線は軟骨細胞が集まってできており、成長ホルモンの分泌によって増殖することで骨が伸びるのです。
成長ホルモンが骨端線に働きかけると、破骨細胞が骨を溶かして骨に存在しているカルシウムやコラーゲンを分解します。
次に骨芽細胞が現れて、コラーゲンで新しく骨の土台を作り、カルシウムがそこに付着することによって骨が成長するのです。
骨の材料や、骨を作るためのこうした働きは、すべて食べ物がら摂る栄養で行われます。
栄養のことを何も考えずに食べている状態では、体は生命維持の方に多く栄養を使うので、骨を伸ばす作業は後回しになってしまいます。
ですが、生命活動の分にプラスして、骨を伸ばすための栄養を意識して多く摂っていると、その栄養はちゃんと骨を伸ばすために使われます。
そこで、骨を伸ばすためにぜひ多めに摂ってほしい栄養をご紹介します。
●コラーゲン(タンパク質)
骨は、繊維状のコラーゲンにカルシウムがその隙間を埋めるようにしてできています。
コラーゲンは、タンパク質という形で体に入り、アミノ酸にまで分解されてから再びコラーゲンへと合成されます。
コラーゲンの豊富な食品は、豚足、鶏の皮、手羽先、軟骨、牛スジ、牛テール、豚バラ肉、スッポン、フカヒレ、エイヒレ、魚の皮、うなぎ、なまこ、カレイ、エビ、くらげなどです。
●カルシウム
骨のコラーゲンを補強し、骨を強く固くします。
カルシウムは吸収率が悪いので、意識して多めに摂らないと不足しがちな栄養素です。
牛乳をはじめ、豆腐や納豆などの大豆製品、骨ごと食べられる小魚、ひじき・わかめ・のりなどの海草類、小松菜やちんげん菜などの緑黄野菜に多く含まれています。
●マグネシウム
マグネシウムは、カルシウムと1:2のバランスで存在するのがよいとされています。
マグネシウムは、カルシウムが骨に吸収されるのを助ける働きがあります。
木綿豆腐、牡蠣、アーモンド、ほうれん草、大豆、インゲン豆、落花生、カツオなどがマグネシウム豊富です。
●ビタミンD
吸収効率の悪いカルシウムの吸収を助け、また血液中のカルシウムを骨へ吸収させる働きもあります。
椎茸、しめじ、干ししいたけ、きくらげいわし、かつお、さんま、ぶり、鮭などに含まれています。
また、太陽光から紫外線を浴びることで、体内で合成することのできるビタミンです。
●亜鉛
亜鉛には、タンパク質や細胞組織を形成する働きや、成長ホルモンの分泌を活発にして骨の形成を促進する働きがあるといわれています。
牡蠣、納豆、和牛もも肉、ホタテ、豚レバー、豚もも肉などに多く含まれています。
骨を伸ばすためには、これらの栄養が十分足りている必要があります。
食事だけで不足するときは、サプリメントなどもとりいれながら毎日意識して摂るようにしましょう。
筋肉を作る栄養
身長を伸ばすには、骨だけでなくその周りにある筋肉などの組織も一緒に作られなければなりません。
骨を支えるのは丈夫な筋肉なので、強い体ができます。
ただ単に体を大きくしようと思うならたくさん食べれば済む話ですが、筋肉ではなく脂肪がたくさんついてしまうと肥満になります。
肥満は思春期の到来を早めることにつながり、成長ホルモンの分泌が抑制されてしまうので身長はストップしてしまいます。
だから、筋肉を作る栄養を摂ることが大切なのです。
筋肉を作る栄養とは、このようなものがあげられます。
●タンパク質
筋肉はタンパク質からできているので、質の良いタンパク質補給が大切です。
肉、魚、たまご、大豆製品、牛乳・ヨーグルトに多く含まれており、これらは骨を作る栄養としても欠かせません。
たんぱく質を多く含む食品には脂肪も多く含まれるので、なるべく脂肪の少ない食品を選ぶとよいでしょう。
鶏のささみや胸肉、赤身の肉、豆腐、納豆などは比較的脂肪が少なめです。
●ビタミンB6
タンパク質の代謝にかかわるビタミンで、鶏ささみ、まぐろ、かつお、バナナ、さつまいも、にんにく、くるみなどに含まれています。
主なところでこのような感じですが、成長期の子供に極端な食事制限は必要ありません。
炭水化物も脂肪も、バランスよく食べなくては体全体が大きくなりません。
ここにあげた栄養を意識して摂ること、多めに摂ることに気を付けていれば、食事に関しては大丈夫だと思います。
あともう一つ、気をつけなくてはいけないのがリンの摂取です。
ファストフードや加工品に多く含まれるリンは、少量ならカルシウムの吸着を助けますが、摂りすぎると今度はカルシウムを排出してしまうのです。
リンに関しては、摂取することよりも摂取を控えることを気にした方がいいといえます。
サプリメントについて
子供の身長を伸ばしたいと考えた時、睡眠や運動や栄養などできる限りの努力をしたら、サプリも飲ませた方がいいのではないか、と考えるのが普通だと思います。
現に、子供の身長を伸ばすためのサプリはたくさんの種類が出ています。
選び方については、「身長を伸ばすための栄養」の考え方と同じです。
食事で足りない栄養を補ってあげるサプリを選べばいいのですが、中にはいろんな成分が入っているものもあり、気になりますよね。
そこで、サプリに配合されている「身長を伸ばす栄養素」といわれる主なものについて、その働きを解説します。
●アルギニン
アルギニンはアミノ酸の一種で、脳下垂体を刺激して成長ホルモンの分泌を促す働きがあります。
通常は体内で合成されるアミノ酸ですが、成長期の子供にとっては体内で合成される分だけでは不足するといわれているため、サプリでの摂取が有効といわれています。
●CCP
カゼインホスホペプチドのことで、カルシウムを溶けやすい形に保ち、小腸からの吸収を高めます。
●BCAA
必須アミノ酸であるバリン・ロイシン・イソロイシンのことで、ヒトの筋タンパク質中の必須アミノ酸のBCAAの割合は約35%であるといわれています。
したがって筋肉を作るために欠かせない栄養素といわれています。
●ボーンペップ
卵黄から発見されたペプチドタンパク質で、骨を成長させる細胞を活性化させる働きがあります。
カルシウムとの相乗作用で、骨密度や強度を高める効果があるといわれています。
●スピルリナ
藻の一種で、必須アミノ酸9種類、ミネラル、各種ビタミン、葉緑素(クロロフィル)、フィコシアニンのほか、5大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなど)、60種類以上の栄養素をバランスよく含んでいます。
子供の身長を伸ばすサプリに配合されている栄養素の主なものについて取り上げましたが、これらの成分が必ずしも背を伸ばすために必要というわけではありません。
ただ、各成分にはそれぞれ有効性の認められている働きがあり、身長を伸ばすために摂取すると効果があるのではないか?というレベルのものです。
なので、何が何でも背を伸ばしたいから、あらゆる成分を全部摂らなきゃ!と焦ることはないのです。
何度も言いますが、成長は骨を伸ばすことだけを指すのではありません。
成長して大人になるということは、体、心、脳、すべてがバランスよく発達していくことです。
人間は機械ではないので、必要な栄養をすべてサプリで摂ればいいというわけにはいきません。
野菜や果物、肉、魚などいろんな食べ物を、好き嫌いせずにおいしく味わって食べることがとても大切です。
おいしく味わって食べると吸収も高まるという、理屈では説明できないような不思議なメカニズムも備わっています。
子供が楽しみながら必要な栄養が十分摂れるように工夫してあげることが、子供の背を伸ばすために親がしてあげられるお手伝いなのです。
身長を伸ばすためのプラスアルファ
身長を伸ばすには、睡眠・運動・栄養とプラスアルファがカギになります。
プラスアルファとは「愛情」です。
始めに断っておきますが、何も愛情が不足しているから身長が伸びない、と言っているのではありませんよ。
子供が身長を気にしている姿を見て、親も何とかしてあげたいという気持ちになるのは当然です。
そして、背を伸ばすのに効果があるといわれる方法を片っ端からあれもこれもと試して、子供の伸びに一喜一憂するのです。
ところが、親が頑張っているのに思うように身長が伸びないと、子供もプレッシャーを感じてしまうことになります。
プレッシャーはストレスとなり、ストレスは成長に悪影響になります。
また、「今の自分ではいけないんだ」と子供が劣等感を持ってしまう可能性もあります。
だから、身長に悩んでいる子を持つ親は、「今のあなたでも十分愛しているよ」と、等身大の子供を認めてあげることが大切なんです。
なんでもかんでも「身長を伸ばすため」と結びつけないで、食生活にしても生活習慣にしても、自然な形でよりよい方向へ導いてあげられるといいですね。
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低身長という病気
子供の身長が年齢の平均と比べて明らかに低い場合、単に成長が遅いのではなく病気の可能性もあります。
ホルモンや染色体などの異常などさまざまな要因がありますが、早めに専門機関を受診して治療を受ければ改善がみられることも多いです。
子供の低身長に関する病気には、次のようなものがあります。
1.ホルモンの病気
成長ホルモン分泌不全性低身長症や甲状腺機能低下症など、成長ホルモンや甲状腺ホルモンの分泌が正常に行われないために身長が伸びない病気です。
出産のときの仮死状態や事故などによる脳の外傷、脳腫瘍などで、脳の下垂体が障害をうけると、脳下垂体からの成長ホルモンの分泌がされなくなり身長が伸びなくなります。
軽度の成長ホルモン分泌不全の場合は、はっきりした原因が特定できないこともあります。
この病気は、成長ホルモンや甲状腺ホルモンを補う治療をしていきます。
2.染色体の病気
ターナー症候群やプラダー・ウィリー症候群など、発症率は低いですが染色体の異常による先天性の病気です。
ターナー症候群は女子にみられる病気で、均整のとれた低身長ですが、卵巣の発育が悪いので思春期が見られず、また心臓病や難聴などの合併症がみられることもあります。
2千人に1人という割合で、治療には成長ホルモン療法や女性ホルモン療法がおこなわれます。
プラダー・ウィリー症候群は、低身長だけでなく性腺の発育も悪いのが特徴で、乳幼児期には筋緊張の低下がみられ、肥満や発達障害がみられることもあります。
こちらは1万人に1人という割合で、成長ホルモン治療が主に行われます。
3.SGA性低身長症
子宮内発育不全が原因の低身長です。
治療は主に成長ホルモンの投与となります。
4.骨や軟骨の病気
骨や軟骨に異常があり、体のバランスも手足が短いなどの特徴があります。
遺伝性の病気といわれていますが、両親どちらにも症状がなく、子供にだけ現れる突然変異もしばしみられることがあります。
治療は、成長ホルモン投与や、外科手術が行われることもあります。
5.心臓・肝臓・腎臓などの臓器の異常
臓器の異常による代謝不全などが原因で低身長になることがあります。
この場合は病気の治療が行われ、治療によって臓器がよくなれば身長も伸びてきます。
病気による低身長の場合、早めにお医者さんに相談をして検査・治療を行うことが肝心です。
病気であっても健康であっても、思春期が到来すればみんな同じように身長の伸びは止まります。
身長を伸ばすのは成長期のほんのわずかな時期だけなので、スタート(病気の発見・治療)が早ければ早いほど将来の身長が伸びる可能性は高くなります。
低身長は何科を受診すればいいの?
低身長の相談は、「内分泌代謝科」というところが専門です。
子供の低身長を専門に扱う、低身長外来を設置している病院もあります。
近くに見つからない場合、かかりつけの小児科に相談すれば、専門医を紹介してくれる可能性もあります。
低身長の検査について
検査の前に、生まれたときの状況や既往症、家族歴や食生活などの問診と、身体測定などを行います。
血液検査で臓器の状態やホルモンの検査を行ったり、レントゲン検査をしたりします。
およそ1カ月程度で診断結果が出ることが多く、診断の結果低身長と判断されれば、成長ホルモン療法などが開始されます。
成長ホルモン療法の費用について
成長ホルモン療法は、「小児慢性特定疾病の医療費助成制度」によって助成対象となる治療です。
「小児慢性特定疾病」の認定基準を満たした場合、所定の手続きを経て認定を受けると、20歳到達まで治療費の助成を受けることができます。
ただし、未成年であっても男子は156.4cm、女子は145.4cmに達するとそこで助成を受けることができなくなります。
成長ホルモン療法の副作用
成長ホルモン療法は、主に注射によって行われます。
医療行為のため、次のような副作用がみられることがあります。
・発疹
注射した部位だけに現れる局所発疹や、全身に症状が現れることがあります。
・注射部位のへこみ
同じ場所に集中して注射していると、その部位の皮下脂肪がへこんでしまうことがあります。
・頭痛、吐き気、けいれん、視力障害
成長ホルモンの作用で頭蓋内の圧力が高まり、このような症状が現れることがあります。
・骨や関節の痛み
成長痛ともいわれるもので、骨が伸びる時に感じる痛みが出ることがあります。
もしも子供の身長が伸びない原因が病気だった場合、どれだけ早く気付いてあげられるかが明暗を分けるポイントになります。
明らかに成長が遅いなと感じたら、母子手帳を見返して子供の成長曲線を作ってみましょう。
平均値からだいぶ外れているようであれば、お医者さんに相談してみるとよいと思います。
病気だったらもちろん治療が必要ですが、家庭でできる睡眠・運動・食事はやっておいて損はないと思います。
子供の身長を伸ばす方法まとめ
子供の身長を伸ばす方法は、とてもシンプルです。
シンプルだからこそ、今すぐにでも始めることができます。
ここで紹介した睡眠、運動、栄養は、実践してマイナスになることは一つもありません。
親が気にしているよりももっと子供は悩んでいるので、一緒になって焦るよりも励ましてあげるくらいの余裕を持ちたいですね。
あともう一つ、子供の背が伸びないのは親の責任ではありませんので自分を責めないでくださいね。
遺伝要素は8割でしかなく、残りの2割で挽回しようというのが、本ページの目的です。
誰のせいでもないことなので、ありのままの子供や自分を受け容れてあげて、そのうえでできることから実践していきましょう。
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