慢性活動性EBウイルス感染症は子供でもなる?!症状や治療法など

EBウイルス 子供

慢性活動性EBウイルス感染症(CAEBV)は、未だ治療法が確立されておらず、白血病よりも予後不良と言われている難しい病気ですが、早期発見・治療でよくなります。

慢性活動性EBウイルス感染症の症状や治療法など、この病気について詳しく説明します。

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慢性活動性EBウイルス感染症とは

慢性活動性EBウイルス感染症とはどのような病気なのでしょうか。

まず、EBウイルスはヘルペスウイルスの一種で、1964年にバーキットリンパ腫という主にアフリカでみられる小児腫瘍から発見された、ヒトがんウイルスの第1号です。

EBウイルス自体はそれほど珍しくなく、日本でも3歳頃までに約7割が、成人では9割以上で感染しているといわれています。

2015年に声優の松来未祐さんが慢性活動性EBウイルス感染症により亡くなったのは、記憶に新しい人も多いのではないでしょうか。

 

慢性活動性EBウイルス感染症とは、EBウイルスに感染したTリンパ球、NK細胞の増殖症で、発熱やリンパ節腫脹、肝脾腫、肝機能異常など伝染性単核球症様の症状を繰り返し、数年~十数年の経過でほぼ全例が心不全や肝機能不全、悪性リンパ腫、血球貪食症候群、日和見感染などで死に至るとされています。

 

多くの場合、EBウイルスに感染しても一過性の症状を示すだけで治ってしまう伝染性単核球症で済みます。

ですが、一度EBウイルスに感染すると、ウイルス自体は生涯体の中に残ります。

免疫が働いている限り同じウイルスが再び悪さをすることはありませんが、加齢や免疫力の低下などが引き金となり悪性リンパ腫などを引き起こすこともあるようです。

伝染性単核球症って?

EBウイルスに初感染したときに起こる、一過性のリンパ増殖症です。

発熱や頸部リンパ節腫脹、咽頭痛などの症状がみられますが一過性なので、安静と対症療法で良くなります。

乳幼児だと無症状(不顕性感染)の場合も珍しくないようです。

Tリンパ球、NK細胞って?

Tリンパ球(T細胞)は白血球の一種で、胸腺で分化、成熟し、細胞性免疫に関わっています。

簡単に言うと、ウイルスに感染した細胞をやっつける働きをします。

NK細胞は、ウイルス感染や細胞の悪性化などによって体内に異常な細胞が発生した際に、すぐにそれらを攻撃する初期防衛の役割をします。

常に体内をパトロールして、悪い細胞がいないか監視しているんですね。

慢性活動性EBウイルス感染症は、本来、侵入者を排除する役割のTリンパ球やNK細胞自体がEBウイルスに感染した状態で増殖してしまうので、身体に様々な不調が生じてしまうのです。

慢性活動性EBウイルス感染症の症状

慢性活動性EBウイルス感染症の症状です。

・37.5℃を超える原因不明の発熱が3か月以上続く、もしくは繰り返す

・首のリンパ節がずっと腫れている

・蚊や虫に刺された後が水膨れになり、37.5℃以上の発熱を伴う

・顔や手足の日光が当たる部位に繰り返し水膨れができる

一般的にこのような症状がみられるようです。

松来未祐さんの場合、夜だけ高熱が出るものの、日中は体が動いていたそうです。

やがて首にこぶのようなものができ、声が出ない日も出てきたためいくつも病院を回りましたが、病名はわからずに発見が遅れたといいます。

 

厚生労働科学研究難治性疾政策研究事業によれば、慢性活動性EBウイルス感染症は年間100人ほど発症しているといわれています。

手遅れになると命にかかわる重大な病気ですが、早期発見できれば治療によって快方に向かうことも可能だといいます。

このような症状が慢性活動性EBウイルス感染症の症状だ、ということを知っておくだけでも、十分に意義のあることなのではないでしょうか。

EBウイルスの感染経路

EBウイルスの感染経路です。

EBウイルスは唾液を介して感染するため、「キス病」という俗称もあるようです。

乳幼児では家族内や保育施設などで、思春期以降は異性間を通じての感染が主な経路になります。

慢性活動性EBウイルス感染症かなと思ったら

子供が慢性活動性EBウイルス感染症かなと思ったら、まずはかかりつけの小児科で相談してください。

血液検査や生検で診断されますが、診断が確定されれば抗がん剤治療や造血幹細胞移植などの治療が行われます。

早期発見で初期に治療を開始できれば、慢性活動性EBウイルス感染症と診断されても約90%の人が元気に回復できると大阪母子医療センターで報告されています。

子供が慢性活動性EBウイルス感染症と診断されたら

まず、小児慢性特定疾患の申請を忘れずにしましょう。

治療期間が長く、医療費負担が高額になる小児慢性特定疾患と認められれば、医療費の一部助成が受けられます。

お住いの保健所に問い合わせると、手続きなど詳しく教えてもらえるはずです。

また、学校生活などは普段は普通の子と同じように過ごせますが、やはり検査の時などは負担が大きいのでお休みしなくてはいけないことも出てきます。

長い治療になるので、家族の協力や周りの人たちの理解がどうしても必要になります。

慢性活動性EBウイルス感染症まとめ

慢性活動性EBウイルス感染症を根絶するための治療法はまだ研究途中です。

1人でも多くの人が病気について知ることが、闘病中の患者さんの支えになります。

自分の体や子供の様子に「なんかおかしいな」と感じることがあれば、検査を受けてみることが病気の早期発見につながります。

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