ためしてガッテン!で話題のデルタパワーとは?オレキシンや睡眠薬など

デルタパワー

2017年2月22日放送NHK「ガッテン!」で話題のデルタパワーを使った、まったく新しい血糖コントロール法があります。

運動や食事制限をしても血糖値が下がらなかった患者さんにも効果的な、デルタパワーを使った治療法について、徹底解説していきます!!

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デルタパワーとは?

デルタパワーとは何かについて説明しましょう。

デルタパワーとは、ノンレム睡眠時に出現する脳波で、0.5~4Hzの周波数をさします。

簡単に言えば、「眠り」が血糖値のコントロールのカギになるということなんですね。

それではデルタパワーをしっかり理解するために、まず睡眠について知っておきましょう。

・睡眠と脳波

脳波とは、脳の神経細胞から発せられる弱い周期性の電流で、α波(アルファ)・β波(ベータ)・γ波(ガンマ)・θ(シータ)波・Δ波(デルタ)の5つに分けられます。

先ほどデルタ波は0.5~4Hzといいましたが、Hz(ヘルツ)は速さのことで、脳波の測定はHzと振動数(秒)によって行われます。

私たちが何かをしたり考えたりする時、脳波は絶えず変動しています。

 

どういう時にどのような脳波が出ているかというと、

アルファ波…リラックスした状態・覚醒と睡眠の間の状態

ベータ波…日常生活での波長で、脳波がもっとも速い状態

ガンマ波…脳の認知機能に最適で、エネルギーと集中力を増加させる

シータ波…レム睡眠時(浅い眠り)の脳波で、まどろんでいる状態・記憶と学習に適している

デルタ波…脳波が最も遅く、無意識の状態・ノンレム睡眠時(深い眠り)の脳波

睡眠に関係する脳波はシータ波とデルタ波で、浅い眠りと深い眠りを繰り返すのは、言い換えれば脳波の優位性が入れ替わることともいえるんですね。

・レム睡眠とノンレム睡眠

私たちが眠っている状態というのは、レム睡眠とノンレム睡眠が繰り返されています。

レム睡眠とは、脳波でいうとシータ波が優位の状態で、浅い眠りのこと。

この時、体は眠っているのに脳は活発に動いています。

レム睡眠は10分~20分程度といわれており、夢はこのレム睡眠時にみています。

 

一方、ノンレム睡眠はレム睡眠と反対で、体も脳も深い眠りについている状態です。

一晩の睡眠で、前半はノンレム睡眠が多く、眠り全体の20~25%を占めますが、この時間は熟眠感が得られるので質の高い睡眠といわれます。

ノンレム睡眠の状態の時は、細胞が修復されたりホルモン分泌がされたりといった無意識の生命活動のみ行われます。

この時に優位になっているのがデルタ波です。

デルタ波が出ている状態とは、つまり深い眠りについているということで、どうやら深い眠りというのが血糖コントロールのカギになっているようなのです。

睡眠と血糖コントロールの関係

いよいよ睡眠と血糖コントロールの関係について探っていきます。

糖尿病と睡眠障害は密接に関係しており、糖尿病の血糖コントロールが悪化すると深い眠りが妨げられて睡眠の質が低下しやすくなり、朝の血圧が高い早朝高血圧を引き起こすという研究が大阪市立大学の研究グループにより解明されています。

 

ノンレム睡眠の脳波はデルタ波で、脳が完全に休まっている状態と先に説明したのを覚えていますね?

この時、脳が休息するとともに交感神経活動が低下し、副交感神経活動が上昇します。

交感神経・副交感神経は自律神経という生命活動に必要不可欠な働きを担っており、その働きは自分の意識や意志に左右されないものです。

呼吸とか、消化とか、生命を維持するために「体が勝手にやってくれる」ことですね。

 

交感神経は、活動している時や緊張している時、ストレスを感じた時に働きます。

一方、副交感神経は休息時やリラックスしている時に働き、この二つは体の同じ器官に対して正反対の働きをすることで体の機能を調節しています。

ノンレム睡眠でデルタ波が出ている時は副交感神経が働き、夜間の血圧低下や血糖コントロールの改善が起こると考えられているため、睡眠の質を高めることが糖尿病の予防や治療に効果的なのです。

 

また糖尿病にかかっている人はそうでない人に比べ不眠が約2倍みられ、睡眠時間が短いほど糖尿病の有病率が上がるともいわれています。

睡眠が不足すると交感神経が働きっぱなしになるので、血糖値を上昇させるコルチゾールが増加してしまいます。

また、食欲が増して摂食時間が長くなり、運動不足からエネルギー消費が低下して糖尿病になりやすくなるのです。

そのため、睡眠の質を高めることが血糖コントロールに効果があるのではないかというのです。

つまり、デルタパワーというのは睡眠を利用した全く新しい糖尿病の治療法なんですね!

体内時計はあなどれない!?オレキシンで糖尿病改善

体内時計という自然のリズムに合わせて規則正しい生活を送ることが糖尿病の改善につながり、そのカギを握るのがオレキシンという脳のホルモンなのです。

オレキシンは目覚めや空腹時に分泌され、就寝にかけて濃度が下がるホルモンですが、オレキシンが体内リズムに合わせて正常に働くことで血糖値の上がりすぎを防ぐ働きをすることが、富山大大学院医学薬学部の恒枝宏史准教授と笹岡利安教授の研究グループによるマウスの実験で明らかにされました。

 

オレキシンの分泌リズムは、体内時計や自律神経の働きと同調していて、日中の覚醒時には増加し、夜間の睡眠時には減少します。

オレキシンは、食事をする時規則正しくよく噛んで味わって食べることで分泌が促進され、筋肉での糖の利用が活発になって血糖の上昇を抑える働きをします。

 

糖尿病は、インスリンの作用が低下したために体内に摂り入れられた栄養素がうまく利用されずに血中ブドウ糖濃度が高くなっている状態をいいます。

インスリンがうまく働かなくなってしまっても、オレキシンが活性化されれば、筋肉細胞が糖分を積極的に使ってくれるので血糖コントロールが可能になるんですね!

 

また、糖尿病のマウスに毎日同じ時間にオレキシンを投与した実験では、目覚め時に与えたマウスは血糖値が大幅に下がり、血糖値の変動リズムも正常に整ったといいます。

一方で、睡眠時に投与したマウスでは血糖値もほぼ下がらず、高血糖状態が続きリズムも整わなかったようです。

このような実験から、起床時にオレキシンが正常に分泌され、睡眠時に分泌を抑えれば血糖値も正常になり、血糖コントロールができることがわかりますね。

また、オレキシンの働きが弱まると眠くなるうえ、スムーズにノンレム睡眠に入れることがわかっています。

つまり、血糖値のコントロールは、オレキシンをコントロールすることともいえるんです。

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・オレキシンとは?

オレキシンとは1998年に柳沢正史博士によって発見された、脳の視床下部で作用し、睡眠や食欲、体内リズムなどにかかわるホルモンで、正常な睡眠と覚醒をコントロールしている物質です。

オレキシンが正常に分泌されないと、眠りたいときに眠れなかったり、また起きていなければならないときに眠くなったりしてしまいます。

睡眠障害と呼ばれる不眠や途中覚醒などは、オレキシンの分泌が正常に行われていないためであると考えられています。

何度も言いますが血糖値のコントロールや糖尿病の改善には、しっかり眠ることが不可欠です。

 

糖尿病と睡眠障害の関係は研究でも証明されていることから、オレキシンの分泌が正常に行われることが、上質な睡眠につながるのです。

そこで、睡眠障害を持つ糖尿病患者に有効とされるのが、オレキシン受容体拮抗薬と呼ばれるものです。

ベルソムラ(ソボレキサント)という名前のこの薬は睡眠薬の一種で、覚醒物質であるオレキシンを阻害することによって睡眠状態に導くもの。

 

従来の睡眠薬のように、眠くなる成分によって睡眠に誘導するのではなく、もともと体に備わっている生理的リズムを利用して睡眠効果をもたらします。

しかも入眠障害や中途覚醒に有効とされ、深い眠りのノンレム睡眠が増えるため、眠りの質が良くなります。

睡眠が糖尿病改善に効果的ということは、糖尿病の専門家、順天堂大学の河盛隆造教授も主張されています。

つまり、ノンレム睡眠時に身体機能の回復やホルモン分泌が活発になるその状態が「デルタパワー」というわけです。

>>ベルソムラはこちらからネットで購入も可能です

デルタパワーを自宅でも

デルタパワーを手軽に実感できる方法を2つ取り上げてみました。

・音楽

脳波に近い音楽を聴くことで、実際の脳もそれに近い脳波になることを利用した入眠法です。

睡眠時の脳波は、シータ波からデルタ波に移行します。

そのため、シータ波の音楽を聴いて脳波をシータ波に近づければ、スムーズにデルタ波にできるというわけです。

CDも売られていますが、YouTubeなどでも配信されています。

・サプリメント

睡眠の質を改善するサプリメントも販売されています。

LIONの「グッスミン」というデルタパワーに注目したサプリに含まれる清酒酵母GSP6という成分は、ぐっすりと深い睡眠を促す効果があるそうです。

睡眠薬を利用するまでではない、薬に抵抗があるなどの場合には、まずは手軽に試せるサプリを飲むのも良いでしょう。

>>楽天市場グッスミンのページへ

 

ちなみに以前、睡眠サプリを徹底的に調べて比較した結果、成分や販売実績、良い口コミが多いなどの基準でたどり着いた商品の記事も書いています。

ネムリスの口コミ!不眠解消で質の良い睡眠を実現するサプリ

2017.02.17

デルタパワーまとめ

糖尿病治療や血糖値改善は、これまでインスリン療法が主流だと思っていました。

でも、糖尿病予防や改善のために手軽に簡単にできる対策は「体内リズムに合わせて規則正しく、おいしく食事をとる」ということだったんですね。

これを実践すれば、血糖をコントロールするホルモン「オレキシン」が正常に働いて糖尿病を予防し、併発する睡眠障害も改善できることがわかりました。

血糖コントロールと睡眠は相互に作用しているので、良質な睡眠が得られれば糖尿病も改善するというわけです。

「規則正しい生活」「美味しく食べる」という小さい頃から繰り返ししつけられてきたことは、理にかなったことなんだと改めて実感できました!

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