子供のはしか(麻疹)の症状とは?風疹との違いや治療についても

子供 はしか

「はしか」は麻疹とも呼ばれ、パラミクソウイルス科に属する麻しんウイルスの感染によって起こる急性熱性発疹性の感染症です。

麻しんウイルスは人のみに感染し、非常に強い感染力を持っています。

予防接種も義務付けられているはしかについて、症状や風疹との違いなどについて説明します。

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はしか(麻疹)とは

はしかは、麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症です。

非常に強い感染力を持つため、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症しますが、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。

日本では、はしかは江戸時代まで「命定め」の病として怖れられていました。

 

現在ではビタミンAが不足すると麻しんの重症化を招きやすいことが知られており、発展途上国ではその死亡率が10~30%に達する場合があるともいわれています。

ですが、はしかは予防接種で防げる病気です。

麻疹ワクチンを接種することによって95%以上の人がウイルスに対する免疫を獲得することができるといわれています。

定期予防接種の対象となる感染症なので、しかるべき時期にきちんとワクチン接種することがとても重要です。

はしか(麻疹)の症状

麻しんは毎年春から初夏にかけて流行が見られます。

主な感染経路は飛沫感染や空気感染です。

約10から12日間の潜伏期間を経て、感染すると約10日後に発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れます。

2~3日熱が続いた後、39℃以上の高熱と発疹が出現します。

カタル期(前駆期)

倦怠感、咳、鼻みず、くしゃみなどの上気道炎症状と結膜炎症状(結膜充血、眼脂など)が次第にひどくなり、乳幼児では下痢、腹痛等の消化器症状を伴うことも少なくありません。

カタル期に、コプリック斑というはしかに特徴的な頬の粘膜(口のなかの頬の裏側)にやや隆起した1mm程度の小さな白色の小さな斑点が現れます。

コプリック斑が出現するのは全身の発疹が出現する1~2日前で、コプリック斑を見つけることによってはしかという診断が下されます。

発疹期

カタル期を過ぎると一旦熱は下がりますが、半日ほど経過した後に39度以上の高熱が出て体に発疹が出現してきます。

発疹は耳のうしろ、首、おでこのあたりから出始め、翌日には顔面、体幹、上腕に広がり、2日後には四肢末端にまで至ります。

発疹は、はじめは平たい真っ赤な発疹ですが、まもなく皮膚面より隆起してつながり、不整形斑状(斑丘疹)となります。

時間がたつと暗赤色となり、やがて退色していきます。

発疹期は高熱が続き、上気道炎や結膜炎の症状がより一層強くなります。

回復期

発疹出現から3~4日間続いた高熱は次第に解熱傾向となり、上気道炎や結膜炎症状も軽減し、発疹は黒ずんだ色素沈着へと移行ます。

合併症などがなければ発症後7~10日後には回復していきます。

はしか(麻疹)の合併症

はしかで怖いのは合併症と言われ、全体では30%にも達するとされます。

その約半数が肺炎で、患者1,000人に1人の割合で脳炎の合併例もあり、特にこの二つの合併症は麻しんによる二大死因といわれています。

中耳炎を合併することも多く、麻疹患者の約5 ~15%にみられるといいます。

また、10万人に1人程度と頻度は高くないものの、麻しんウイルスに感染後、特に学童期に亜急性硬化性全脳炎(SSPE)と呼ばれる中枢神経疾患を発症することもあります。

はしか(麻疹)の治療と予防

はしかの治療と予防法についてです。

はしかの治療

はしかに特効薬はないため、解熱剤、鎮咳去痰薬、輸液や酸素投与などの対症療法が主となります。

また、熱や咳でかなり体力を消耗するので、栄養補給と水分補給、休息が回復への近道となります。

おかゆやゼリー、経口補水液など喉に通りやすい物を少しずつでいいので与えてあげてください。

はしかの出席停止期間

はしかは学校保健安全法の第2種感染症に指定され、感染すると一定期間学校や保育園、幼稚園に行くことはできなくなります。

停止の期間は、「熱が下がった後3日を経過するまで」です。

はしかと診断されたら必ず学校や園に報告しましょう。

はしかの予防

はしかの一番の予防法はワクチン接種(予防接種)です。

現在日本では、定期接種として風疹ワクチンと組み合わせたMRワクチンを2回接種することになっています。

はしかの最好発年齢は1歳で、全体の20%程度を占めます。

なので、このころまでには第一回の接種を済ませておくようにしたいものです。

はしかは感染力が強く空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。

定期接種のため無料で受けられるので、予防接種は必ず受けるようにしてください。

妊婦とはしか

妊娠中の女性がはしかに感染すると大変危険です。

はしかの感染力はとても強力なので、抗体を持っていないと簡単に感染してしまいます。

妊娠期間中に感染すると、先天奇形の増加こそありませんが、30%くらいに流早産を引き起こすといわれています。

水ぼうそうの時のように分娩直前もしくは分娩直後に母体が発症したときは先天性麻疹になる可能性があります。

そのため分娩直前に発症した場合は子宮収縮抑制剤などを使用し分娩を発症から7日間ほど遅らせることがあります。

 

もしも妊娠の可能性があり、はしかのワクチン接種歴や罹患歴が不明な場合には、妊娠前にワクチン接種をしなければなりません。

ただし生ワクチンなので妊娠期間中は予防接種ができません。

妊娠の計画があるような場合は、ワクチン接種後2ヶ月は妊娠を避ける必要があります。

はしか(麻疹)と風疹の違い

はしかと風疹はどう違うのでしょうか。

予防接種は麻疹・風疹の混合ワクチンなので、混乱してしまいがちです。

はしかの症状についてはこれまでに説明してきたので大体おわかりいただいていると思いますが、風疹は「三日ばしか」と呼ばれ、はしかによく似た症状が現れます。

ですが、はしかに比べると症状の出ている期間や重さは比較的軽いとされ、感染力もはしかほど強くはありません。

風疹もウイルス性感染症で、風疹ウイルスによって感染します。

はしか(麻疹)のまとめ

はしかは予防接種で感染や重症化を防げる病気です。

他の感染症と同じく、年齢が上がるほど発症した時に重症化する危険性が高まります。

子供にはかならず定期接種を受けさせるようにしましょう。

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